配偶者の不貞行為が発覚した場合、「離婚するべきか、それとも夫婦関係をもう一度やり直すべきか」と悩む方は少なくありません。
不貞行為によって夫婦間の信頼関係が大きく損なわれたとしても、すぐに離婚するのではなく、一定の条件を定めたうえで夫婦関係の再構築を目指すという選択肢もあります。
その際に検討したいのが、「夫婦関係再構築の誓約書」や「夫婦間の合意書」です。
「もう二度と不倫をしない」「不倫相手とは連絡を取らない」と口頭で約束するだけでは、後になって「言った・言わない」という問題になる可能性があります。
そこで、夫婦間で話し合った内容を具体的な書面に残しておくことで、今後の夫婦生活におけるルールを明確にすることができます。
この記事では、夫婦関係再構築のために誓約書・合意書を作成する意味、記載しておきたい内容、作成時の注意点などについて、法律上のポイントを踏まえて行政書士が分かりやすく解説します。
夫婦関係の再構築とは?
夫婦関係の再構築とは、信頼関係を回復し、新たな関係を築くこと
「夫婦関係の再構築」とは、配偶者の不貞行為などによって悪化した夫婦関係について、離婚を選択せず、今後の夫婦生活を続けながら失われた信頼関係の回復を目指すことをいいます。
たとえば、夫が不貞行為をしたものの、妻は離婚を望まず、夫も自らの行為を反省し、夫婦関係の修復を希望しているケースです。
このような場合、単に「今回のことは許す」「これからは心を入れ替える」といった言葉を交わすだけでは、十分とはいえません。不貞行為によって傷ついた配偶者の気持ちに向き合うとともに、再び信頼関係を築いていくために、夫婦双方が今後の生活について具体的に考え、行動していくことが重要です。
夫婦関係の再構築は、単に不貞行為を許して元の生活に戻ることではありません。問題が生じた原因と向き合い、今後の夫婦関係をどのように築いていくのかを話し合い、双方が納得できる新たな関係を目指すことが大切です。
夫婦関係を再構築するために話し合うべきこと
夫婦関係の再構築を目指す場合には、たとえば、次のような事項について話し合うことが考えられます。
- 今後、不貞行為をしない
- 不倫相手との関係を終了する
- 不倫相手と連絡・面会をしない
- 夫婦間で必要な情報を共有する
- 再発防止のため一定のルールを守る
- 約束に違反した場合の対応を決めておく
これらは、あくまでも一例です。夫婦関係の再構築にあたって必要な取り決めは、それぞれの夫婦の事情や希望によって異なります。
重要なのは、一方的に相手を制限するルールを設けることではなく、不貞行為によって失われた信頼をどのように回復し、今後どのような夫婦関係を築いていくのかを、双方が納得できる形で具体化することです。
また、話し合った内容は、口約束だけで済ませず、「誓約書」や「合意書」などの書面に残しておくことも有効です。
不貞行為をした配偶者が守るべき事項や、夫婦双方が合意した再発防止策などを書面に明記することで、話し合いの内容を明確にできるほか、今後の生活において約束を確認する際にも役立ちます。
特に、不貞行為が発覚した直後は、感情的な対立が生じやすく、今後の生活について冷静に話し合うことが難しい場合もあります。そのようなときこそ、夫婦間で取り決めるべき事項を整理し、双方の認識を一致させておくことが大切です。
夫婦関係の再構築を目指す場合でも慰謝料を請求できる?
不貞行為が発覚した後に離婚せず再構築を選択する場合でも、不貞行為による精神的苦痛について慰謝料請求が問題となることがあります。
そのため、不貞行為が原因で離婚に至らなかった場合であっても、精神的苦痛に対する慰謝料を請求することができます。
不倫による慰謝料は、「不貞配偶者」と「不倫相手」のうち、いずれか一方に請求することも、両者に対して請求することも可能です。これは、離婚する場合だけでなく、離婚せずに夫婦関係を継続する場合も同様です。
| 不貞慰謝料の目安 | |
|---|---|
| 再構築する場合 | 数十万〜100万円程度 |
| 離婚に至った場合 | 50~300万円程度 |
| ※ 慰謝料の額については、不貞行為の期間、態様、婚姻関係に与えた影響等を勘案することになります。 ※ 離婚せずに夫婦関係を再構築する場合には、離婚に至った場合と比較して、慰謝料が低額となる傾向があります。 | |
もっとも、離婚せずに夫婦関係を継続する場合、配偶者に対して慰謝料を請求するケースは、実際には多くありません。夫婦が家計を共有している場合、配偶者から慰謝料を受け取ったとしても、実質的には家庭内でお金が移動するにとどまり、経済的な意味が限定的となるためです。
それでも配偶者に慰謝料を請求したい場合は、支払われる金銭が慰謝料であることを書面に明記しておくことが考えられます。将来離婚することになった場合に、その金銭が夫婦共有財産として財産分与の対象とならないように備えておくことが重要です。
また、不貞行為をした配偶者だけでなく、不倫相手に対する慰謝料請求についても、夫婦関係の再構築とは別に検討する余地があります。ただし、不倫相手に対する請求の可否や範囲は、婚姻関係の状況や不貞行為の経緯などによって異なります。
不貞慰謝料のような不法行為に基づく損害賠償請求権の場合は、損害及び加害者を知った時から3年間で消滅時効にかかりますのでご注意ください。
夫婦関係を再構築するからこそ、具体的な取り決めが重要
夫婦関係の再構築を目指す場合、慰謝料の問題だけでなく、今後の夫婦生活をどのように営んでいくのかという点にも目を向けることが重要です。
不貞行為をした配偶者が反省の気持ちを示していても、再発防止のための具体的な行動や、夫婦間で守るべきルールが曖昧なままでは、再び不安や不信感が生じるおそれがあります。
だからこそ、「離婚しないから、何も取り決める必要はない」と考えるのではなく、夫婦関係を再構築するためにこそ、今後の生活や再発防止に関するルールを具体的に話し合い、書面に残しておくことが大切です。
夫婦関係の再構築に向けた誓約書・合意書を作成することで、夫婦双方が今後の生活について共通の認識を持ち、信頼関係の回復に向けて取り組むための土台を整えることができます。
ただし、誓約書や合意書を作成しただけで、必ずしも夫婦関係が修復されるわけではありません。書面を作成すること自体を目的とするのではなく、夫婦双方が内容を理解し、合意した事項を実際の生活の中で守っていくことが重要です。
次の記事では不倫トラブルの解決方法や示談書の作成について解説していますので、ぜひご覧ください。

なぜ誓約書・合意書を作成するのか
夫婦関係を再構築する際、誓約書や合意書を作成する大きな意味は、今後の約束を明確な形で残すことにあります。
「もう絶対に不倫しない」、「不倫相手とは別れた」、「これからは家族を大切にする」
このような言葉は重要ですが、口頭での約束だけでは、後になって内容を確認することが難しくなります。
一方、書面にすれば、夫婦双方がどのような内容に合意したのかを明確にできます。
また、不貞行為をした配偶者自身にとっても、書面に署名することで、自分が何を約束したのかを改めて確認する機会になります。
その意味で、誓約書・合意書には、
- 約束を明確にする機能
- 再発防止のための心理的な抑止機能
- 後日トラブルになった場合の証拠としての機能
という側面があります。
実際に、夫婦関係再構築に関する誓約書や合意書について、不貞の事実や今後の約束を書面化することで、再発時などの証拠として活用できる可能性が指摘されています。
夫婦関係再構築では「誓約書」と「合意書」のどちらを作る?
夫婦関係再構築に関する書面を作成するとき、「誓約書」と「合意書」のどちらにすればよいのか迷うことがあります。
一般的には、両者には次のような違いがあります。
| 書 面 | 特 徴 | 拘束される当事者 |
|---|---|---|
| 誓約書 | 一方当事者の「約束事項のみ」が記載される。 | 誓約した者のみ約束事項の内容に拘束される。 受け取った者は拘束されない。 |
| 合意書 | 夫婦双方が話し合って合意した事項が記載される。 | 夫婦双方が合意事項の内容に拘束される。 |
例えば、不貞行為をした夫が妻に対して、今後は不貞行為をしないことや、不倫相手とは連絡を取らないことなどを約束する場合には、夫が作成・署名する「誓約書」という形式が考えられます。
一方、夫が不倫相手と接触しないことに加え、妻も夫婦関係の再構築に向けて話し合いを行うことや、今後の夫婦生活に関するルール、その他の夫婦間の取り決めなど、夫婦双方が一定の義務やルールを確認する場合には、夫婦双方が署名する「合意書」として作成する方法が適しています。
重要なのは、書面の名称そのものではなく、誰が、誰に対して、何を約束するのかを明確にし、その内容に適した形式で書面を作成することです。
夫婦関係再構築の誓約書・合意書には何を書く?
夫婦関係再構築のための誓約書・合意書には、決まった一つの形式があるわけではありません。
夫婦の事情によって必要な内容は異なります。
一般的には、次のような事項を検討します。
- 不貞行為の事実
- 不倫相手との関係解消
- 再度の不倫防止のための誓約
- 再度不倫をした場合のペナルティ
- 再発防止のための夫婦間のルール
- 夫婦双方の今後の生活に関する取り決め
重要なのは、「浮気をしない」という抽象的な約束だけで終わらせないことです。
夫婦によって「どこからが浮気なのか」という認識が異なることもあるため、問題となり得る行為をできるだけ具体化しておくことが大切です。
不貞行為の事実
不貞行為が夫婦関係再構築のきっかけとなった場合には、その事実を誓約書や合意書にどのように記載するかを検討します。
その際は、不貞行為があった時期や経緯などについて、当事者間で認識を共有したうえで、必要な範囲で事実関係を明確にすることが重要です。
ただし、実際の事実関係と異なる内容を記載したり、十分な確認をしないまま一方の認識だけを反映したりすることは避けるべきです。また、単に浮気があったという抽象的な記載にとどめるのではなく、後になって認識の食い違いが生じないよう、誓約書や合意書を作成する目的に応じて、適切な具体性を確保する必要があります。
一方で、過去の出来事を必要以上に詳細に記載すると、かえって夫婦間の感情的な対立を深め、関係再構築の妨げとなる可能性もあります。そのため、事実関係を明確にすることと、今後の夫婦関係に配慮することの両面から、記載内容を慎重に検討することが大切です。
何を過去の事実として明確にしておく必要があるのか、何を今後の夫婦間のルールとして定めるのかを区別し、誓約書や合意書の目的に応じた内容に整理することが重要です。
不倫相手との関係解消
不貞行為が特定の相手との関係によって生じた場合には、その相手との関係を終了し、今後、夫婦関係の再構築を妨げるような関係を持たないことを、誓約書や合意書に記載する方法があります。
- 接触の禁止
- LINE・SNS等による連絡の禁止
このような内容を盛り込む際に重要なのは、単に相手と会うことを避けるだけでなく、当該相手との関係を終了する意思を明確にし、今後の関係についても具体的なルールを定めることです。
また、仕事上の付き合いなど、やむを得ず相手と接触する可能性がある場合には、その事情も考慮しながら、どのような行為を禁止するのかを検討する必要があります。
誓約書や合意書を作成する際は、形式的な約束にとどまらず、当事者が内容を十分に理解し、現実的に守ることのできる条件を定めることが大切です。夫婦関係の再構築という目的を踏まえ、実際の事情に即した内容にすることが重要です。
再度の不倫防止のための誓約
夫婦関係再構築の誓約書・合意書において、重要な項目の一つが、不貞行為などの再発防止に関する取り決めです。夫婦関係を修復し、再び信頼関係を築いていくためには、過去の問題を反省するだけでなく、同じ問題を繰り返さないための具体的なルールを定めておくことが大切です。
再発防止に関する条項を設ける際には、夫婦間で何が問題となったのかを振り返り、今後の夫婦生活において、どのような行為を控えるべきなのかを明確にすることが重要です。特に、不貞行為が夫婦関係の悪化につながった場合には、不貞行為を繰り返さないことはもちろん、その原因となった異性との関係や交際のあり方についても、必要に応じて取り決めを検討することになります。
もっとも、再発防止に関する取り決めは、単に不貞行為を禁止する内容にすれば十分とは限りません。夫婦によって、不信感を抱く原因や問題となった行動は異なります。そのため、過去の経緯や夫婦双方の意向を踏まえ、再発防止のために必要な事項を具体的に整理することが大切です。
また、取り決めの内容が抽象的すぎると、後になって夫婦間で解釈が食い違い、何が約束に反する行為に当たるのかをめぐって、新たなトラブルが生じるおそれもあります。一方で、禁止する行為や制限の範囲を明確にしようとするあまり、日常生活における行動を過度に制限する内容にならないよう、注意しなければなりません。
- 異性と二人だけで会わない
- マッチングアプリを利用しない
- 求めがあればスマホの確認に協力する
- クレジットカード明細の共有
- GPSアプリを利用して所在を確認することの同意
夫婦関係の再構築を目的とする以上、一方が他方を一方的に管理・監視するためのルールではなく、失われた信頼を回復し、双方が安心して生活できる関係を築くための取り決めとすることが望ましいでしょう。
再発防止に関する条項を設ける際には、夫婦双方が内容を理解し、納得したうえで合意することも重要です。
取り決めの内容が過度に広範であったり、当事者の人格や私生活を不当に制限するものであったりする場合には、その有効性や法的な妥当性が問題となる可能性があります。
再度不倫をした場合のペナルティ
夫婦関係の再構築を目指すにあたり、再度不貞行為があった場合のペナルティとして、慰謝料や違約金などを定める方法があります。誓約書や合意書にペナルティ条項を設けておくことで、配偶者に対して不貞行為の再発を防ぐ意識を促すとともに、万が一、約束が破られた場合に備えることができます。
ペナルティ条項を定める際には、どのような行為を違反とするのかを具体的に記載することが重要です。例えば、配偶者以外の者との肉体関係を伴う不貞行為を禁止するのか、それとも、不貞関係にあった相手との連絡なども禁止するのかによって、条項の内容は異なります。禁止する行為の範囲が曖昧な場合、後日、約束に違反したかどうかをめぐってトラブルになるおそれがあるためです。
また、ペナルティの金額についても慎重に検討する必要があります。なお、ペナルティについては金額を自由に設定すれば必ず全額が認められるわけではありません。
金額が高額である場合には、公序良俗に反するとして無効となる可能性があります(民法第90条)。
そのため、婚姻期間や不貞行為による精神的苦痛など、個別の事情を踏まえて、合理的な金額を設定することが重要です。
ペナルティ条項は、金額を定めるだけでなく、禁止する行為や違反の判断基準まで具体的に設計することが大切です。 夫婦の事情や再構築に向けた合意内容に応じて、実効性のある誓約書・合意書を作成しましょう。
再発防止のための夫婦間のルール
夫婦関係を再構築するためには、不貞行為などの問題が再び生じることを防ぐため、夫婦間で具体的なルールを定めておくことも重要です。単に「二度と不貞行為をしない」と約束するだけでなく、どのような行為を禁止し、今後どのような点に気を付けて生活するのかを明確にすることで、夫婦双方が共通の認識を持ちやすくなります。
例えば、次のような事項が考えられます。
- 異性との交際に関するルール:配偶者以外の異性との私的な連絡や二人きりでの面会について、夫婦間で許容できる範囲を話し合って定める。
- 連絡や帰宅に関するルール:帰宅が遅くなる場合の連絡方法や、外出時に必要な報告事項などを決める。
- SNSやアプリの利用に関するルール:異性とのやり取りについて、夫婦双方が納得できる範囲で利用上のルールを定める。
- 夫婦間の話し合いに関するルール:異性とのやり取りについて、夫婦双方が納得できる範囲で利用上のルールを定める。
もっとも、ルールを細かく定めすぎると、かえって夫婦双方の負担となり、関係の再構築を妨げる可能性もあります。そのため、一方的に条件を押し付けるのではなく、双方が納得できる内容にすることが大切です。
また、誓約書・合意書にルールを記載する際には、禁止する行為や守るべき義務の内容をできる限り具体的に記載しましょう。抽象的な表現にとどめると、後になって当事者間で解釈が食い違うおそれがあります。夫婦の状況や問題が生じた経緯を踏まえ、実情に合ったルールを定めることが、再発防止と夫婦関係の再構築につながります。
夫婦双方の今後の生活に関する取り決め
夫婦関係を再構築するためには、不貞行為などの問題について再発防止策を定めるだけでなく、夫婦双方が今後どのような生活を送り、どのように関係を修復していくのかについて話し合うことも大切です。夫婦関係の再構築は、一方だけが努力すれば実現するものではありません。双方が互いの気持ちや考えを尊重し、今後の生活に関する共通の認識を持つことが重要です。
例えば、夫婦間のコミュニケーションを増やすために定期的に話し合いの機会を設けること、家事や育児の分担を見直すこと、休日を一緒に過ごす時間を確保することなどが考えられます。また、夫婦の一方が不安や不満を感じた場合には、相手を一方的に責めるのではなく、互いの意見を聞きながら解決策を検討することを取り決める方法もあります。
こうした取り決めを誓約書や合意書に記載しておけば、夫婦双方が今後の生活において何を大切にするのかを確認でき、関係修復に向けた具体的な行動につなげやすくなります。
ただし、取り決めの内容は、どちらか一方に過度な負担を強いるものではなく、夫婦双方が納得できるものとすることが大切です。また、抽象的な目標だけでなく、実際に取り組める行動や話し合いの方法などを具体的に定めることで、合意内容を日常生活に反映しやすくなります。
夫婦双方の希望や事情を踏まえ、無理なく継続できる取り決めを設けることが、夫婦関係の再構築に向けた第一歩となります。
公正証書にする必要はある?
夫婦関係再構築の誓約書・合意書は、必ずしも公正証書にする必要はありません。当事者双方が合意した内容を書面にまとめ、署名することで、夫婦間で取り決めたルールや約束を明確にすることができます。
ただし、合意内容に慰謝料などの金銭の支払いに関する取り決めが含まれる場合には、公正証書の作成を検討することも一つの方法です。
一定の要件を満たした公正証書を作成しておけば、支払いが滞った際に、原則として別途訴訟を起こして判決を得ることなく、強制執行を申し立てることが可能になります。ただし、強制執行を行うには、法令上の要件を満たすとともに、必要な手続きを経なければなりません。
夫婦間で合意していれば、どのような内容でも公正証書にできるわけではありません。
法令に違反する事項や無効な法律行為は公正証書にすることができず、合意内容が不明確な場合などには、公証人が作成に応じないこともあります。
そのため、公正証書にすることを希望する場合には、慰謝料などを具体的に定めるとともに、公正証書の作成に支障のない適切な内容で誓約書・合意書を作成することが重要です!
なお、夫婦関係の再構築に向けた生活上のルールや不貞行為の再発防止に関する約束については、公正証書にしただけで、すべての約束を強制的に実現できるわけではありません。公正証書にするかどうかは、合意書に盛り込む内容や、将来のトラブルに備えてどのような効力を確保したいかを踏まえて判断しましょう。
夫婦関係再構築の誓約書・合意書は専門家に相談を
夫婦関係再構築の誓約書・合意書を作成する際は、当事者間で話し合った内容を整理するだけでなく、将来のトラブルを防ぐために、法的な観点から条項を検討することが大切です。
例えば、不貞行為の再発防止や異性との交際に関するルール、違反した場合の対応、慰謝料の支払いなどについて取り決める場合、内容が曖昧だと、後になって夫婦間で解釈の違いが生じるおそれがあります。また、違約金に関する条項を設ける場合には、その内容や金額が法的に有効と認められるかどうかにも注意が必要です。
さらに、夫婦関係の再構築を目的とする場合には、相手を一方的に制限する内容にするのではなく、双方が納得できる現実的なルールを定めることも重要です。合意した内容を明確な文章にすることで、お互いの認識を共有し、今後の夫婦生活における指針として活用できます。
このような誓約書・合意書の作成に不安がある場合は、行政書士などの専門家に相談することも選択肢の一つです。
行政書士は、「権利義務に関する書類」について、その作成(「代理人」としての作成を含む)及び相談を業としている法的書類作成の専門家です。
「権利義務に関する書類」には、合意書や誓約書、示談書などが含まれます。夫婦関係再構築の誓約書・合意書についても、当事者間で合意した内容を整理し、約束の内容や条件を明確にすることで、将来の認識の相違やトラブルを防ぐための書面作成をサポートすることができます。
夫婦関係の再構築を目指すのであれば、目の前の問題を解決するだけでなく、将来を見据えた誓約書・合意書を作成することが大切です。
ご自身の状況に合った書面を作成するためにも、必要に応じて専門家に相談し、納得できる形で夫婦間の約束を明文化しましょう。
まとめ
夫婦関係の再構築を目指すうえでは、夫婦間で話し合った内容や今後の約束を明確にし、誓約書・合意書などの書面に残しておくことが重要です。
口頭での約束だけでは、時間の経過とともに認識の違いが生じたり、約束した内容が曖昧になったりするおそれがあります。特に、不貞行為が発覚したことをきっかけに夫婦関係の再構築を目指す場合には、再発防止に向けた具体的なルールや、約束に違反した場合の対応などについて、夫婦間で十分に話し合っておくことが大切です。
また、誓約書・合意書を作成する際には、単に反省の意思を示すだけでなく、今後の行動に関する約束や夫婦間のルールを具体的に定めることがポイントとなります。抽象的な表現や実現が難しい約束は、後々のトラブルにつながる可能性があるため、当事者双方が内容を理解し、無理なく履行できるものとする必要があります。さらに、慰謝料や違約金などの金銭に関する条項を設ける場合には、その内容や法的な有効性にも十分な注意が必要です。
ただし、誓約書・合意書を作成すれば、必ずしも夫婦関係が修復されるわけではありません。書面は、夫婦間の約束を明確にし、今後の関係を見直すための一つの手段です。大切なのは、書面の作成そのものを目的とするのではなく、当事者双方が合意した内容を理解し、誠実に実行していくことです。
夫婦関係再構築の誓約書・合意書の作成を検討している方は、個別の事情に応じた内容を整理し、将来的なトラブルを防ぐ観点から、行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。
当事者双方の意思を反映した適切な書面を作成することで、夫婦関係の再構築に向けた新たな一歩につなげていきましょう。
行政書士夫婦関係再構築の誓約書・合意書の作成は、夫婦間の契約書作成に精通した当事務所にお任せください。


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