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結婚契約書

結婚契約書 夫婦財産契約書 行政書士ウィル法務事務所

結婚契約書(婚前契約書)

結婚契約とは

結婚契約(婚前契約)を結ぶ理由としては、「結婚にあたって夫婦間の条件をしっかりと取り決めておきたい」場合や、将来の離婚時の紛争を防ぐ目的として「夫婦間のトラブルを予防しておきたい」などが挙げられます。

離婚に伴う財産分与や生活費の負担など、夫婦間の問題への関心が高まるなか、結婚契約の必要性も増していると考えられます。

結婚契約は、あくまで夫婦間の婚姻前の取決めであり、「財産関係以外のこと」についても取り決めることができます。この場合は、公正証書にすることが考えられます。

結婚契約の例

結婚契約を結ぶ例としては、次のようなケースが考えられます。

結婚契約を結ぶ例
  • 再婚なので、新たな結婚生活で同じミスを犯さないように取り決めておきたい。
  • 夫の不倫(浮気)が原因で離婚の危機となった。この危機を乗り越えて夫婦として再出発をするに当たり、誓約事項を決めて今後のトラブルを防ぎたい。
  • 熟年婚となるため、夫の子どもが若い後妻に警戒心を抱いている。取り決めた内容を契約書として示すことで安心させたい。

ガイドライン等の作成

結婚契約書には、誓約事項や違反したらペナルティが生じる内容のようなものだけではなく、次のような夫婦の将来を計画するガイドラインや目標についても記載されることをご検討ください。

夫婦のガイドライン
  • 夫婦の将来像
  • 住まいの場所
  • 子どもの人数、教育方針
  • 働き方、家事の分担
  • 両親との同居の可否
  • 資産形成の方法
  • 喫煙、食生活などの健康習慣

夫婦財産契約

夫婦間の財産の帰属をどのようにするかについては、民法に定めがあり、これを夫婦の法定財産制といいます。

夫婦財産契約には、以下の法定財産制に関する事項のほか、婚姻生活に関連した様々な事項を定めることができます。

法定財産制
  • 婚姻費用の分担(民法760条)
  • 日常の家事に関する債務の連帯責任(民法761条)
  • 夫婦間における財産の帰属(民法762条)

夫婦財産契約は、結婚しようとする夫婦が婚姻前にする契約であり、家事の分担や財産の管理方法、離婚する際の財産分与などについて定めるものです。

「婚前契約」や「プレナップ(prenuptial agreement)」と呼ばれることもあります。

夫婦財産契約は、婚姻届を提出する「前」に締結しておく必要があります。また、婚姻成立後は、原則として契約内容の変更ができないという制約があります。

(夫婦の財産関係)
第七百五十五条 夫婦が、婚姻の届出前に、その財産について別段の契約をしなかったときは、その財産関係は、次款に定めるところによる。

引用元:民法|e-Gov 法令検索

資産が多い夫婦の場合、離婚条件に関する問題が深刻化するケースが多く見受けられます。

婚姻前に夫婦財産契約を締結し、権利・義務の関係を契約において事前に明確にすることで、夫婦関係トラブルが及ぼすダメージを最小限にとどめ、その影響を予測の範囲内に収めることが可能です。

夫婦財産契約については、公正証書として作成することも重要となるため、公正証書の作成に至るまでの準備や手続に要する期間を考慮し、入籍予定日の1か月前を目安に準備に着手することをおすすめします。

夫婦財産契約は、婚姻届を提出する前に締結しておく必要があり、婚姻後に締結した場合には、夫婦財産契約としての効力が認められないおそれがあります。そのため、締結の時期を逸することのないよう、余裕をもって準備を進めることが大切です。

夫婦財産契約を当事者間で有効に成立させるために、登記は必須の要件ではありません。

ただし、登記を行うことで、夫婦財産契約の内容を配偶者以外の第三者に対して主張することが可能となります。一方で、登記された契約内容は公示され、第三者が閲覧できる状態になるため、プライバシーの観点からは注意が必要です。

そのため、結婚相手による預貯金やその他の資産の無断処分を防ぐために、口座の管理方法や資産の運用方法を工夫することで対応できるのかも含め、登記によって得られる法的効果と、情報が公開されることによるデメリットを十分に比較検討した上で、登記の要否を判断することが重要です。

夫婦財産契約に以下のような条項を設けた場合、契約自体が無効と判断される可能性があるため、慎重に検討する必要があります。

契約が無効となるおそれのある内容
  • 同居、扶助の義務を否定
  • 著しく男女不平等を是認
  • 日常の家事に関する債務の連帯責任を否定
  • 一方の申し出により自由に離婚できる旨の内容
  • 財産分与額を不当に低く定めるなど

夫婦財産契約で重要なポイント

重要ポイント
財産分与

夫婦財産契約の有効性は慎重に判断されるため、すべて自身に有利となるような内容にするのではなく、自身にとって必要となる保全措置の内容がどのようなものなのかを見極めることが重要です。

夫婦財産契約とは、法定財産制の修正を可能とする契約のため、法定財産制を修正したところで直ちに無効になることはありません。

法定財産制に大幅修正をかけ、不公平な条項を取り入れてしまうと、夫婦財産契約書の一部に無効の瑕疵が生じる場合があります。この場合、その効果が全体に及び全部が無効となる可能性もあります。

婚姻費用

婚姻費用は、婚姻共同生活を営む上で必要な一切の費用を指します。これには、夫婦の衣食住の費用、子の監護に要する費用、教育費、交際費などが含まれます。

婚姻費用の分担義務・方法については、多くのバリエーションがあります。世帯ごとの特徴、管理すべき費用の内容を踏まえて個別に内容を定める必要があります。

子どもとの関係

子どもとの関係は、子の利益に沿って判断されます。

両親の都合で子どもの権利を奪ったり変更したりすること、子どもとの交流を不当なものにすることは、子どもの利益の観点から許されません。

夫婦財産契約書で子どもとの関係について定めたとしても、最終的には子どもの利益の観点から修正・変更が生じることがあります。

よくある質問

結婚契約書で「夫となる予定のXが今後1回でも無断で外泊をしたらYは直ちに離婚する」と記載した場合はどうなりますか?

離婚のような身分行為を条件にかからせることは公序良俗に反することになります。よって、離婚の予約の部分については無効となります。

また、1回の無断外泊だけでは「裁判上の離婚事由」に当たりません。

結婚契約書で「XとYは結婚する」と記載したのですが、Xが別れを切り出した場合はどうなりますか?

婚姻には双方の「婚姻意思」が必要となりますので、Xが別れを切り出した場合でも、Yは結婚契約書をたてにとって無理やりXと結婚することはできません。

なお、婚約を不当に破棄された場合においては、損害賠償を請求できる場合があります。

行政書士

結婚契約書・夫婦財産契約書の作成サポートなら、夫婦間契約を得意とする行政書士ウィル法務事務所にぜひお任せください。