特定継続的役務
特定継続的役務とは、長期・継続的な役務の提供と、これに対する高額の対価を約する取引のことです。現在、以下の表の7役務が特定継続的役務として指定されています。
特定継続的役務 | 期 間 | 金 額 |
---|---|---|
エステティック | 1月を超えるもの | いずれも5万円を超えるもの |
美容医療 | 1月を超えるもの | |
語学教室 | 2月を超えるもの | |
家庭教師 | 2月を超えるもの | |
学習塾 | 2月を超えるもの | |
パソコン教室 | 2月を超えるもの | |
結婚相手紹介サービス | 2月を超えるもの |
※「学習塾」及び「家庭教師」には、小学校又は幼稚園に入学するためのいわゆる「お受験」対策は含まれません。「学習塾」には、浪人生のみを対象にした役務(コース)は対象になりません。(高校生と浪人生が両方含まれるコースは全体として対象になります。)
※ 役務の内容がファックスや電話、インターネット、郵便等を用いて行われる場合も広く含まれます。
行政規制
特定継続的役務に対する規制として以下のものがあります。
◆書面の交付:概要書面、契約書面(特定商取引法 第42条)
◆誇大広告等の禁止(第43条)
◆禁止行為(第44条)
◆書類の備付け及び閲覧等 (第45条)
上記の行政規制に違反した事業者は、業務改善指示(46条)、業務停止命令(47条)、業務禁止命令(47条の2)などの行政処分のほか、罰則の対象となります!
クーリング・オフ制度(契約の解除)
特定継続的役務の場合は、消費者が「自ら」店舗を訪問して契約した場合でも、
「クーリング・オフ対象」になります!
故に、契約書にはクーリング・オフ告知文章を交付した日から8日以内であれば、クーリング・オフが可能であることを明記する義務があります。
この記載義務を怠ると、9日以上を経過した場合でもクーリング・オフ対象となってしまうので注意が必要となります。
2022年6月施行の「特定商取引法」改正のポイント
① 定期購入商法への対策
② 送付商法への対策
③ 消費者保護に資する規定の整備
消費者保護に資する規定の整備
従来では、消費者が書面にてクーリング・オフを行う必要がありましたが、今回の改正によって、電子メールやクーリング・オフ用の送信フォームを用いたクーリング・オフが可能となりました!
さらには、事業者が送付しなければならない「契約書等」について消費者の承諾があれば「電磁的方法」で送付することも可能になりました。
「申込みについてSNSを使用したにも関わらず、SNSでのクーリング・オフを認めない」とした場合、クーリング・オフの方法を不当に制限する特約は特定商取引法に反するため無効となる可能性があります。
◆ 記載文面に不安がある
◆ 契約書を確認して欲しい
◆ 概要書面・契約書をまだ用意していない
以上に該当する場合は、当事務所にご相談ください。
報 酬
報 酬(税別) | |
概要書面 及び 契約書の作成 | 50,000円~ |